子宮鏡下手術ってどんな手術?
日帰り子宮鏡手術について
子宮鏡手術とは、細い内視鏡(子宮鏡)を子宮内に挿入し、モニターで病変を直接確認しながら子宮内膜ポリープや粘膜下筋腫を切除する手術です。
子宮内膜ポリープや粘膜下筋腫は、不正出血の原因となるだけでなく、着床障害や不妊症に関与することがあります。そのため、妊娠を希望される方では切除が推奨される場合があります。
当院では直径約5mmの細径子宮鏡を使用しており、身体への負担が少ないため日帰りでの手術が可能です。手術時間は病変の大きさや個数によりますが、多くの場合10分程度で終了します。
麻酔は局所麻酔を基本としております。局所麻酔は術後の回復が早く、全身麻酔や静脈麻酔に伴う合併症リスクを抑えることができます。一方で、不安や緊張が強い方には静脈麻酔を選択することも可能です。また、ご希望や病変の状態によっては無麻酔での手術にも対応しております。麻酔方法については診察時にご相談ください。
当院では病変の大きさや個数に応じて複数の手術機器を使い分けています。
- 1cm程度までの子宮内膜ポリープで、個数が1~3個程度の場合
- BETTOCCHI®(KARL STORZ社)
- Intrauterine BIGATTI Shaver(IBS®)
- 大きなポリープや多発性ポリープの場合
- MyoSure® MANUAL(HOLOGIC社)
病変の状態に応じて最適な機器を選択し、安全性と確実性を重視した治療を行っています。
生殖医療専門医・日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医(子宮鏡)が診断から手術、術後フォローまで一貫して担当いたします。これまで大学病院および生殖医療施設において子宮鏡手術に携わってまいりました経験を活かし、安全で質の高い医療の提供に努めています。
また、近隣の生殖医療施設(ART施設)からのご紹介にも対応しております。手術後は紹介元施設と連携し、速やかに不妊治療を再開できるようサポートいたします。


KARL STORZ社のBETTOCCHI®


KARL STORZ社のIntrauterine BIGATTI Shaver(IBS®)
KARL STORZ社のIntrauterine BIGATTI Shaver(IBS®)による子宮内膜ポリープ切除術


HOLOGIC社のMyoSure® MANUAL
HOLOGIC社のMyoSure® MANUALによる子宮内膜ポリープ切除術
子宮内膜ポリープ日帰り手術のメリット・デメリットは?
メリット
- 身体への負担が少なく、術後の回復が早い
- 多くの方は手術翌日からお仕事や日常生活に復帰できます
- 入院の必要がなく、時間的な負担が少ない
- 入院での子宮鏡手術と比較して経済的負担を抑えることができます
デメリット
- 子宮の形状やポリープの大きさ、個数、発生部位によっては日帰り手術での対応が難しい場合があります
- 当院での対応が困難と判断した場合には、連携する入院施設での手術をご提案いたします
- 病変の状態によって手術時間が長くなる場合があります。安全性を最優先に考え、当院での手術継続が困難と判断した際には、手術を途中で中止することがあります。その場合は、後日改めて再手術を行うか、入院施設のある医療機関へご紹介いたします
- まれに出血や子宮穿孔などの合併症が発生する可能性があります。万一、入院治療が必要となった場合には、速やかに連携医療機関へ搬送し対応いたします
費用
子宮内膜ポリープ日帰り手術は健康保険が適用されます。
保険診療分の自己負担額は、3割負担の場合で約20,000~30,000円程度です。
- 当院では2024年1月4日より、保険外併用療養費(選定療養費)として21,000円(税込)を別途ご負担いただいております。そのため、お支払い総額は約48,000円程度となります。選定療養費は高額療養費制度の対象外となります。
当院では日帰り子宮鏡手術を安全かつ円滑に実施するため、患者様お一人につき約1時間の手術枠を確保しております。十分な手術時間と術前・術後の対応体制を維持するため、選定療養費をご負担いただいております。ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
当院での治療の流れ
初診予約
まずは初診のご予約をお願いいたします。

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初診
問診、超音波検査で子宮内膜ポリープの状態を確認し、次回の子宮鏡検査の予約を入れます。
※他院で検査がお済であり(B型肝炎、C型肝炎、梅毒、クラミジア、淋菌など)、検査に適した時期に受診をしていただければ初診時に子宮鏡検査をすることが可能です。(通院回数を減らすことが可能です。必ず避妊をしてきてください。)
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子宮鏡検査当日(必ず避妊をしてきてください)
子宮鏡検査にて子宮内膜ポリープの状態を確認いたします。
他院で既に子宮鏡検査を施行されている方でも、再度当院でも検査をさせていただきます。
※ポリープの大きさや位置によっては対応が難しい場合があります。
その場合は専門の病院にご紹介いたします。
当院での手術が可能と判断できれば手術日を決定し手術前検査(B型肝炎、C型肝炎、梅毒、淋菌、子宮体がん検査など)を行います。手術日は約1か月後となります。
(手術前子宮鏡所見:多発ポリープ)

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手術当日
手術当日は飲み物や食べ物を口にしないでお越しください。
水分(水・お茶)は朝9時までにしてください。
<当日の流れ(例)>
8:45 来院(前処置として子宮頚管の拡張を行います)
9:30 手術(通常10~15分程度)
10:00 手術終了
11:00 術後の診察を行い問題なければ帰宅
※静脈麻酔を使用される方は術後2時間程度安静時間を要します
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術後診察(1ヶ月後)
ポリープの残存や子宮内腔の癒着の有無を確認するために当院では術後子宮鏡検査(セカンドルック子宮鏡検査)で受診していただきます。
また、手術で切除した検体の病理検査の結果をお伝えいたします。
気になることなどありましたらご相談ください。
(手術後1か月子宮鏡所見)

(子宮内腔癒着)
子宮内腔癒着は子宮鏡手術において高い確率ではありませんが起こってしまう合併症の一つで月経異常や不妊症の原因となることがあります。有効な予防方法はありませんが、手術後の子宮鏡検査(セカンドルック子宮鏡検査)を行うことで癒着が軽度の状態で確認することができ容易に癒着の解除をすることができます。当院ではほぼ全例でセカンドルック子宮鏡検査を行います。
子宮前壁と後壁の索状の癒着

癒着解除後
